私たちがめざすもの

Hands-on ファームには、「だれもが地域で、笑顔で働ける、暮らしていける社会をつくりたい」という大きな夢があります。 

子どもたちの心に寄り添う

Hands-on ファームの運営母体であるNPO法人「あおいはる」では、<放課後等デイサービスTekuTekuてくてくSUN>を拠点に、障がいのある子どもたちの支援に取り組んでいます。
子どもたちは、優しさや豊かな感性をもっています。しかし残念なことに、言葉がうまく話せなかったり、体が勝手に動いてしまったりで、繊細な心をもっているようには見えないことが多いのです。でも、じっくりとつきあっていくと、彼らの素敵な感性が見えてきます。そんな子どもたちの深い心に寄り添い、理解することを大切にしています。
 

人生全体へのサポート

放課後等デイサービスは、小~高校生の期間に限定されたサポートです。しかし私たちがめざすのは、高校卒業後を含めた、ひとりひとりの子どもたちの長い人生全体を見通した支援です。
そんな思いの中で、2022年の春には、卒業後の子どもたちへの支援の拠点となる<生活介護のらのら>がオープンしました。TekuTekuてくてくSUNのらのら、障がいのある子どもたちの人生全体をサポートできる3つの事業所を備え、多機能施設Hands-on ファームは本格始動しています!
 

<地参地生>というキーワード

地参地生>(ちさん・ちしょう)とは、「地域社会に参加し、地域で生きていく」ということ。<Hands-on ファーム>がめざす方向性を明確に指し示した、オリジナルキーワードです。
障がいのある子どもたちが、隔離された人生ではなく、心ある人たちとつながりながら地域で生きていけたなら、もっと素敵な人生になるでしょう。地域の人たちにとっても、きっと元気の源になることでしょう。Hands-on ファームは、そんな大きな目標を視野に入れた活動や、地域でのネットワーク作りに取り組んでいきます。(詳しい説明は→こちら
 

<Hands-onファーム>という名前に込めた意味 (→クリックで表示)

<あおいはる>の新たなチャレンジでもあるHands-onファームのネーミングには、たくさんの思いを込めています。

【Hands-on】とは
「Hands-on」は直訳すると、手を置く(または、手を触れる)。私たちが関わる方には、言語でのコミュニケーションを持たない方もいます。そんな方に対しては、手をつないだり、体の一部に触れることで、体の状態を通して心模様を察することをしています。それによって得られた情報を日々の関わりに生かすことで、お互いの信頼関係が構築できると信じています。
また教育の分野で言われる「Hands-on」には、現場で実践することで技能を習得するという意味があります。私たちは、働く場所は訓練の場ではなく、実践できる環境としていくことが大切だと思っています。そして開始から結果まで、すべてをともに取り組むことで、技能を習得していき、自分のスキルに変えていくことを目指します。
そして、「Hands」という複数形であることも大切です。お互いの関係性は一方通行ではない。お互いを感じることができる。言うなれば、「共存している手」であるという思いを込めています。

【ファーム】に込めた2つの思い
ひとつは、畑としてのFarm
出会った人が地域を意識して働くためには、畑の作業が最適でした。自然の中で体を動かし汗をかきながら野菜を作ることは、メンバーの心を育てます。また、そうして育ったおいしい野菜は、安全な食材として、地域の人の体を育てることに役立つはずです。私たちが作る野菜は、地域をつなぐプラットフォーム(基盤)として大切なツールなのです。
もう一つは、ソーシャルファームとしてのFirm
もともと、「ソーシャルファーム」とは、就労に困難を抱える方が、自律的な経済活動を行いながら、必要なサポートを受け、他の従業員と共に働いている社会的企業のことです。それを私たちは、「生活介護の事業所に通う人たちが、その人らしく働き、地域の課題を解決する力をもって、収入を得るシステム」と読み替えて、実践していきたいと思います。

そのための具体的な方法は
・耕作放棄地の再生
・資源のリサイクルとしての古本事業(いちょう企画)
・地域のニーズに合わせたお惣菜とシフォンケーキ販売(Hsnds アキンド)
・地域のボランティアのつながりを形にする(のら人プロジェクト)
・地域の人がお互いに優しい気持ちで共助する(出張笑いヨガ「ぽれぽれ」)
などを通して、一人ひとりが輝きながら地域課題に取り組んでいくことを仕事にしていきます。
そして、Hands-onファームが地域の中で大きな社会資源となり、多くの人がつながり、名前のように手を取り合いながら、その人らしい働き方を応援する場所に成長していきたいと願っています。

「Hands-on ファーム」代表・鶴司(つる・つとむ)からのメッセージ↓

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< 他の事業所の方へ > 見学は随時、お受けしています。子どもたちの行動を落ち着かせるメソッド(心に寄り添い、表現を導く)や、<地参地生>を目指した活動の実際を、ぜひご覧いただければと思います。