「地参地生」の活動
特別な配慮が必要な人たちは、みんなとは違う学校や施設など、地域の人たちとは離れた場所での生活を余儀なくされます。しかし私たちは、長年の支援の経験の中で、彼らの「地域の中で輝きたい」「役割を持って、みんなと一緒に生きていきたい」という願いを痛感してきました。
隔離された人生ではなく、心ある人たちとつながり、地域で生きていけたなら、もっと素敵な人生になることでしょう。地域の人たちにとっても、きっと元気の源になるでしょう。「特別な配慮が必要な人たちも、地域社会に参加し、地域で生きていく」という<地参地生>が、Hands-on ファームの目指す社会です。そのための活動のいくつかをご紹介します。
のら人プロジェクト
Hands-onファームのメンバー(放課後等デイサービスTekuTeku利用の子どもと、生活介護のらのら利用の大人)は、地域にある休耕地を利用して、無農薬野菜を作っています。地域の方々が、様々な形で協力を申し出てくれたり、できた野菜を地域の喫茶店で販売させてもらったり、規格外の野菜を子ども食堂に寄付したり…。これらの活動が吉川市からも評価され、「みらいステップアップ助成金」の対象に認定していただきました。
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Hands-onファームのメンバーは、年間を通して無農薬野菜を作っています。利用しているのは地域にある休耕地で、耕作放棄地を再生することで、野犬から地域を守ることができたり、公園の清掃活動で集めた落ち葉で堆肥を作ったりして、地域の方に喜んでいただいています。
できた野菜は、Hands-onファームを応援してくれる地域の喫茶店「茶居夢」さん(→ツイッター)と、「カフェミカン」さん(→WEBサイト)で販売させていただいています。また、規格外の野菜は、子ども食堂に寄付をして、利用していただいています。販売や納品のために彼らが地域に出ることで、たくさんの人たちとの交流ができ、お互いが喜び合える関係が広がっています。
その他にも、草むしりを手伝ってくれたボランティアの中高生、自宅前の落ち葉を集めて「堆肥として使って」と寄付してくれた近所の方、「特別な配慮が必要な人と一緒に農業をしたいという将来の夢をもっているので」と、手伝いを申し出てくださった生産農家の方…などなど、たくさんの地域の方々とのご縁がありました。
この活動は市からも評価され、平成29年度「吉川市みらいステップアップ助成金」の対象団体となりました。
令和4年4月から<のら人プロジェクト>は、毎週火曜日と木曜日に草むしり「テデトール」を中心に、活動の幅を大きくしています。地域の資源を地域で守ることの実践こそが、<のら人プロジェクト>。そして、地域の人たちが出会う場所として、プラットフォームとしての役割を持っています。
出張笑いヨガ「ぽれぽれ」
「笑いヨガ」は、世界100カ国以上に広がっている笑いの健康法で、ふだんはTekuTekuの療育プログラムのひとつとして取り入れています。出張笑いヨガ「ぽれぽれ」は、高齢者施設、お寺、結婚式などにお招きいただき、TekuTekuの子どもたちがリーダーとなって、笑いのコミュニケーションの輪を広げていきます。「会場が明るくなり、子どもたちから元気をもらえる」と好評です。